店内の仮説検証

売り場を物理的に改善して売り上げや集客率を向上させるのがVMDですが、売り場での売り上げ不振や集客が悪い原因は様々で、単に売場を改善しただけで劇的に効果が上がるとは限りません。では売場以外にどんな問題があるのでしょう?

例えば、レイアウトやディスプレイの問題だけでなく、商品が近隣のの顧客ニーズに合っていない、接客がよくないなど、売上げが芳しくない店には、複数のマイナス要因が隠れていることがあります。

それは一見しただけでは見えにくいものなのですが、ではマイナス要因を抽出するには果たして何をすればよいのでしょう?

仮説検証しないといけないのです。

例えば、入店率はいいにもかかわらず買い上げ率がよくないのなら、

接客に問題があるのかも知れません。お客様に商品の特徴や、商品を購入するメリットを上手に伝えているでしょうか?

入店率がよくないのはお店自体に魅力を感じないから、あるいは店頭が雑然として品揃えが分かりにくい、フェイシングが悪く商品群の特徴が伝わらないなどの要因も考えられます。

入店して手にとって見たものの、あと少しのところで購入に至らないのは、お客様が財布を開くことをためらう何らかの原因があるからです。

まず仮説を立て、お客様の行動をよく観察し、自分なりの分析をしてみましょう。

仮説を立てるとは、例えば「この商品に説明POPを設置したらどうだろう?」

「ボディーの位置を店奥に置くとマグネット効果で入店率が上がるかも。」など、効果的と思われるアイデアをアレコレ実践してみるのです。

売場を整理整頓して品揃えが一目で分かる様にすることで、潜在客がお店に興味を持ち、入店率が上がるかもしれません。

また、商品の特徴(素材、メーカーのこだわり、他社との違いなど)やブランドのストーリーをよく理解した上で接客することで、商品の魅力とメリットが伝わり、購買に繋がるかも知れません。

「こうしてみてはどうだろう?」を実践してみましょう。店前で立ち止まる人がいた、滞在時間が延びたなど、

なんらかの良い変化があった時、今まで何が入店、買い上げの障壁だったのかが立証できます。

また、お客様との会話の中で、要望や意見を汲み取り、本部にフィードバックして、よりニーズに合った商品開発

することも、お店のファンを増やすための重要な要件です。

顧客チェック表を書きましょう

小売店なら当然業務日報を書いていると思います。

最近はPOSレジを導入している店舗も多く、商品だけでなく顧客データも正確に分かるようになっています。

日報は何のために書いているのでしょう?今後の運営管理の参考資料となることを意識して書いているでしょうか?

日報の項目は、来店客数、購入アイテム、購入金額、スタッフ所見などですが、もっと具体的な顧客の買い方、商品の「売れ方」を記入し、フィードバックすることで、商品開発や売り場作りに有効な資料となります。

私は「顧客チェック表」と言う独自の日報を担当者に手渡しています。

これは入店した顧客ごとの情報を記録する日報で、

項目は

①店前で立ち止まった客数(分かる限りで、歩調を緩めた客数も)

②実際に入店した客数

③滞在時間(大体でいい)

④商品を手に取った

⑤接客の有無

⑥買い上げ有無

⑦入店したがスルーした客の様子

⑧顧客ごとのスタッフ所見

など、各お客様の買い方や接客での会話が今後の商品開発の参考になります。

売り場での業務が増えて面倒ですが、できる範囲で構いません。

店前で立ち止まった人数 →ディスプレイ制作の参考になります。

滞在時間の長さはゾーニングや棚割り、マグネット売り場の有無など売り場構成が作用します。

商品を手に取ったけど買わなかったのは、入店はしたのでディスプレイやレイアウトには問題なし。

でも接客や商品(デザイン、値段、POP)に改善点があるのかもしれません。

スタッフ所見には性別、年代、職業、お客様の意見、要望(もちろんクレームも)なども書くと売り場のみの情報を社内で水平展開できます。

入店したのに買わなかった、ディスプレイに立ち止まったが入店しない、店内の何を見て入店したかなど、様子をよーく観察して、そこから抽出された課題を本部と売り場で共有してください。